完成品だけでなく工程や原土などもすべてカラー写真なので、それぞれの特色がよく解るようになっている。また当代の有名作家たちが、作陶の技を惜しげもなく披露しているので陶芸を目指す人には垂涎の書になるだろう。特に工程の手元写真がふんだんに使われているのは、特等席でプロの技を見るに等しい。文章部分には、へら目の入れ方や釉薬の掛け方など具体的な記述がされている。茶碗自体も優品ばかりで、それを眺めているだけでも楽しく、現代作家の競作のような形式になっているのも面白かった。また、最初に茶碗各部の名称や見どころなども書かれているので、茶碗鑑賞の入門書としても優れていると言えるだろう。
参考になるプロの茶碗作りおすすめ度
★★★★★
当代の人気陶芸家が登場し、バラエティ豊かな茶碗作りを見せてくれます。
写真もすごくきれい。
陶芸をやっていて、いつか素敵なお抹茶茶碗を作りたいと思っていたので、大変参考になりました。
作品が、高台もきれいに撮られているのも、うれしいです。美術館でも茶碗の見どころとして肝心な、高台はなかなか見られませんからね・・・。
登場作家は、川口淳、中島晴美、板橋ひろみなど、陶芸好きにはおなじみの方々。20代から30代の若手作家も入っています。かなりアバンギャルドな茶碗もあって楽しいです。
驚いたのは、鈴木五郎、田中佐次郎、鎌田幸二など。
市場での彼らの茶碗の価格って、一碗、六桁、へたすると七桁したはず???(買ったことは、もちろん、ないですが)。
そんな方々もすべて、自分の技法や使っている材料の調合を、公開している。これがひとまず、すごくお得な気分です。
材料や技術など、100%まねすることは難しいけど(できたらすごい)「これぞプロの技!」のかずかず、読み応え有り、でした。
概要
茶碗づくりは簡単そうに思えるが、実は陶芸教室に通っても満足するものはなかなかできないもの。本書は、高台づくりに重きをおき、現代陶芸家の茶碗と高台100点を手本として、失敗しない茶碗づくりのノウハウをわかりやすく解説していく。